2026年02月20日

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「1,000億円」の先へ。投資銀行を飛び出した私が、燈の「矛」として挑む戦い

はじめまして。燈株式会社で経営企画担当執行役員をしております、米田と申します。

2026年1月29日。 燈株式会社は、三菱電機株式会社を引受先とする50億円の資金調達を発表しました。創業から数年で企業評価額は1,000億円を超え、世に言う「ユニコーン企業」に匹敵する規模へと成長しました。

社内で「X Day」と呼んできたこの日に向けて、私は経営企画の責任者として、各工程の推進を担ってきました。日本を代表する企業である三菱電機様との提携は、単なる資金調達以上の意味を持ちます。双方の未来を懸けた真剣勝負の対話、一文字の齟齬も許されない契約の調整。その一つひとつに、両社の想いと覚悟が込められていました。

無事にプレスリリースが世に出た瞬間、胸に強く感じたのは達成感と同時に、「ここから本当の挑戦が始まる」という静かな覚悟でした。

投資銀行を辞めた理由。「決意」だけでは変われなかった

時計の針を少し戻させてください。私が燈にジョインしたのは、約2年前のことでした。

前職は外資系の投資銀行。グローバルな環境で、優秀な同僚や上司に囲まれ、IPOや公募増資といった企業の大きな節目に関わる仕事をしていました。辞めるつもりは全くありませんでしたが、心のどこかで「このままでいいのだろうか」という思いも燻っていました。

そんな時、経営コンサルタントの大前研一氏の言葉に出会いました。「人間が変わる方法は3つしかない。時間配分を変える、住む場所を変える、付き合う人を変える。最も無意味なのは、『決意を新たにする』ことだ」と。

この言葉が、私の背中を強く押しました。自分を変えるには、環境そのものを変えるしかない。そう考えていた矢先、運命的な「縁」が私を燈へと導きました。

一つ目の縁は、高校時代の同期からの連絡でした。「燈っていう会社で人を探してるらしいんだけど、会ってみない?」。これがきっかけで、CFOの郷司と出会いました。彼から感じたのは、キラキラしたスタートアップのイメージとは一線を画す、地に足の着いた確かさでした。

郷司 真澄「世界一を目指す旅路で、燈のカルチャーを繋ぎ続ける「シンガリ」の覚悟」

そして二つ目は、代表の野呂との出会いです。面談で話す中で、私の大学ゼミ同期の起業家が、野呂のシェアハウス時代の友人であることが判明したのです。

「次の一兆円企業を作るとしたら、間違いなく野呂だよ」。友人のその一言と、野呂の「まっすぐな目」を信じ、私は当時まだ社員数130名ほどだった燈に飛び込みました。

野呂 侑希「5年経った今でも世界一という夢を」

「何でも屋」から始まった、仕事を奪う挑戦

入社当初の私は、経営企画の1人目として、文字通り会社を回すためのあらゆる業務を担当しました。契約書のレビューや社内規程の整備といった会社の根幹を支える業務から、事業計画の策定や予実管理といった業務まで。現在は総務や法務の仲間が担っている領域も含め、泥臭く一つひとつ整えていきました。

当時、それらに没頭する中で、私は現場で顧客と向き合い、事業を爆速で成長させているメンバーたちの熱量を肌で感じていました。「彼らが作る事業の価値を、正しく世の中に伝え、次の成長のための原資を獲得する」。それこそが私の役割だと腹を括りました。

私が自分に課したルールは一つ。「CEOの野呂や、CFOの郷司の仕事を、一つずつ奪い取ること」です。 野呂が、燈という船をまだ誰も見たことがない新天地へ導くためには、私たちが野呂の実務を巻き取り、彼が「意思決定するだけ」の状態を作らなければならないと考えたのです。

最初は電話を受けても「確認します」としか言えなかった自分が、徐々に「これは僕がやっておきます」と伝え、責任を自分の元へ手繰り寄せていく。その積み重ねが、やがてM&Aの推進やIRといった業務の責任者へと私の職責を広げてくれました。

入り口で託された「最強の矛」

転機が訪れたのは、2025年11月のことでした。

ある夜、私とCEOの野呂、CFOの郷司らで、採用候補者の方と会食をしていました。その後、候補者の方を見送り、私たちだけで二次会の店に入ろうとした、その入り口でのことです。ふと立ち止まった野呂が、私にこう言いました。

「米田さんには、執行役員として燈の最強の矛になってほしい」

それは、2026年1月からの執行役員就任の打診でした。一瞬、時が止まったようでした。いつかはその役割を担いたいという志はありましたが、正直な感想は「自分にはまだ早いのではないか」という不安でした。他のユニコーン級企業を見渡せば、経営企画の責任者は百戦錬磨の強者ばかり。私のような若輩者が、この巨大な船の舵取りの一翼を担っていいのか。嬉しさ半分、怖さ半分。それが、あの日の偽らざる心境でした。

自分の弱さと向き合い続ける日々

執行役員になったからといって、やるべきことが大きく変わるわけではありません。これまで通り、いえ、これまで以上に、燈の「インオーガニックな成長」を模索し続けるだけです。

現在、私のカレンダーは、海外投資家との1on1、M&A候補企業との会食、そして海外出張に向けた準備などで埋め尽くされています。毎日が「力不足」との戦いです。海外投資家からの鋭い質問に対し、期待されるレベルで打ち返せない悔しさ。M&Aにおいて、思うように交渉を前に進められない推進力不足を感じることもあります。「この進め方で本当にいいのか」「バリュエーションはこの提案で最適なのか」。正解のない問いに対し、疑心暗鬼になりながらも決断を下していく毎日です。

「矛」として前に出ると宣言することに、今でも怖さを感じることがあります。それでも、必死に食らいつき、準備し、自分の持ち場で勝ち続けること。それだけが、前に進む唯一の方法だと信じています。

背中を押してくれる仲間と「燈道」

私が足を止めないのは、周りの仲間の存在があるからです。入社当時は5,6人だったコーポレートチームも、今では30人弱となり、各々が専門領域で素晴らしい活躍をしています。彼らの頼もしい姿を見るたびに、「自分ももっと経営にインパクトを出さなければならない」と奮い立たされます。

燈には「燈道」という共通の行動指針があります。「爆速」で行動し、「圧倒的当事者意識」を持って仕事に取り組む。「凡事徹底」し、「一致団結」して壁を越える。そして何より「質実剛健」であること。私の仕事は、一見すると「資金調達」や「M&A」といった華やかな言葉で飾られますが、その実態は極めて泥臭く、地道な戦いの連続です。しかし、その泥臭さの中にこそ、燈の未来があると信じています。質実剛健に、一歩ずつ会社を前進させることこそが、私なりの「燈道」の実践なのです。

まだ見ぬ仲間へ

今回の1,000億円超の評価額は、あくまで一つの通過点に過ぎません。

外から見れば、燈は「成功したスタートアップ」に見えるかもしれません。しかし中は、毎日が文化祭の前日かのような、カオスと熱狂の連続です。

昨日までの成功体験を捨て、変化の連続を楽しめる人でなければ、この環境は苦しいかもしれませんが、逆に言えば、これほどエキサイティングな場所はありません。

私は「最強の矛」として、これからも野呂の仕事を奪い続け、自分の弱さと向き合いながら、燈をより高く、遠くへ導くために戦います。

共に、日本の未来を照らす燈を創りましょう。 あなたの挑戦を、心から待っています。