2026年10月20日

  • 組織・人・文化

  • エンジニア

「ものづくりの現場から、日本を照らす」

はじめまして。燈株式会社 Physical AI 事業責任者の辻勇気と申します。2026年8月に燈に加わり、Physical AI領域の責任者として、事業戦略と技術戦略の策定、組織のマネジメントを担っています。

父の工場で見た、技術が価値に変わる瞬間

私の父は、製造業の技術者であり経営者です。子供の頃から、自宅で仕事や研究に打ち込む父の姿を見てきました。インターンとして父の会社の工場で歯車の面取りを経験したこともあります。

開発した技術が製品に組み込まれ、世の中に価値を生み出していく。その裏側を間近で見て育ちました。こうした環境で育ったこともあり、ものづくりで世界を舞台に活躍したい、自分が開発した製品やソリューションでお客様の現場や消費者の課題を解決したい、という想いを心に秘めていました。

大学3年のある日、図書館で『考える脳 考えるコンピューター』という本を手に取りました。人間の脳を模倣して、知能を持つ機械をつくる。その考え方にこれまで感じたことのない強さで惹かれ、AI、ロボット、そしてものづくりを通じて世の中に貢献したいと思うようになりました。

そこからは、ロボティクスと自動運転技術を軸に研究開発にのめり込みました。大学院でレベル4自動運転システムの研究開発に取り組み、新卒で株式会社Preferred Networksにエンジニアとして入社。建設現場向けAGVロボットや自動運転システムの開発に従事しました。その後、株式会社T2では技術開発本部長として、レベル4自動運転トラックおよび運送サービスの開発、技術開発組織の構築とマネジメントを担いました。

世界のAI技術が急速に発展する波の中で、刺激的な環境に長年身を置くことができました。開発した技術を世の中に届けるための事業づくり・組織づくりにも携わり、DeepTechの技術者・事業家として社会課題の解決に挑む、貴重な経験を積んできました。

そうした恵まれた環境にいながらも、子供の頃からの原点である「ものづくり産業の課題を解決したい」という想いは、ずっと持ち続けていました。日本では人手不足や後継者不足、DXの遅れが深刻化し、世界のAIは加速度的に発展しています。今こそ、日本のものづくり産業の課題に向き合う最後のチャンスだ。そう考え、この領域に飛び込む決意を固めました。

人生と重なった縁、誰と話しても変わらない志

燈のことを知ったとき、とても強い縁を感じました。燈は、建設業・製造業といったものづくり産業にソリューションを提供しています。そして私の父は製造業の経営者、義父は建設業の経営者、さらに娘の名前は「あかり」です。一つの企業と私個人の人生が、ここまで重なることはこの先もないだろうと思いました。

選考では、燈が目指す世界や実現したいこと、経営で大切にしていることを、経営陣の皆さんが包み隠さず語ってくださいました。野呂さんの「燈を数年で日本を代表するテックカンパニーにしたい」という言葉に胸が高鳴り、岩澤さんの「燈に入った全社員に幸せになってほしい」という言葉に心を打たれました。さらに、郷司さんの「会社で日々起こるすべての出来事を自分の責任だと思い、正面から向き合う」という言葉からは、経営陣としての揺るぎない覚悟が伝わってきました。高い志と、人を何より大切にする温かさ、そしてそれを支える覚悟。そのすべてに、燈の組織とカルチャーへの強いこだわりを感じました。

経営陣だけでなくたくさんの人とお話ししました。誰と話しても、燈が目指す世界や大切にしていることを、同じ強度で語っていました。使命「日本を照らす燈となる」、行動指針「燈道」、そして「志がすべて」という言葉が経営陣からメンバーまで浸透し、組織全体で日々の思考や言動に高い水準で落とし込まれている。そんな会社は滅多にないと思います。互いをリスペクトし合いながら、高い目標に向けて妥協なく、長く働き続けられる。そんな安心感もあり、入社を決意しました。

入社してからも、その印象は変わりません。Slackでは、燈が世界で戦うにはどうあるべきか、どんな組織にならなければいけないのか、という議論が毎日のように交わされています。技術力の高さはもちろん、志を本気で語り、それを行動で示す仲間たちの姿に、私は日々心を動かされています。

ここなら、技術に込めた想いを現場まで届けられる

技術は製品に組み込まれ、誰かに使われ、課題を解決して初めて価値になる。私のものづくりへの想いの根底には、常にこの考えがあります。

AI・ロボット・自動運転の領域で長く開発を続ける中で、技術開発や事業がPoCで止まりがちな現実を重く感じてきたからこそ、この考えは年々強くなっています。

そのため、技術の選び方にこだわりを持っています。発展の速いAI技術開発では、足元で取りうる解法だけに投資を集中させれば、数年後には技術が必ず陳腐化します。一方で、長期の夢だけを追えば、現場で使えるものは届けられません。将来の点を描く大局観、現在の点を形づくる技術と組織、そして二つの点をつなぐ技術戦略。この三つが揃って初めて、技術は使われるところまでたどり着くと考えています。だから私は、遠い未来を見据えながらも、いま現場で使われるものを届けることにこだわり続けます。その二つをつなぐ技術戦略を描き、質の高い意思決定を日々爆速で積み重ねていくことが、私の役割だと考えています。

燈には、技術を使われるところまで届けるための強みがあります。

一つは、私たちの開発が、常にものづくりの「現場の課題」から始まることです。DXソリューションとAI SaaSの両事業を通じてお客様の現場に深く入り込み、そこで培われてきた暗黙知に触れてきました。その積み重ねから、実世界シミュレーション基盤「Melchior」、AI統合プラットフォーム「Poincaré」、数理最適化AI「Spica」、自律成長AIエージェント「Ceres」といった、技術開発モジュールも複数生まれ始めています。

もう一つは、株式会社アスターとの資本業務提携により、ものづくりの現場とハードウェア製品のアセット、開発ノウハウ、人材の連携が可能になったことです。モーターや機体から組み込みソフトウェア、AIシステムまでを垂直統合で手掛ける土台が、いま整いつつあります。

これらの強みを、更に強力な営業やCS、コーポレート部隊が支え、開発した技術をPoCで終わらせず、製品として現場に届けられる環境が燈にはあると感じています。

「ものづくり」という日本のDNAを次の世代へ

日本のものづくりの現場では、職人の方々が長年磨いてきた判断や工夫が、受け継ぐ人のいないまま失われようとしています。私はそれを、AI・ロボット・DXの力で次の世代につなぎたいのです。

燈がこれまで蒔いてきたPhysical AIの事業と技術の種を芽吹かせ、技術開発や提携を通じて新たな種も蒔きながら、開発した製品・ソリューションで日本のものづくり産業の課題を解決する。そしてその先に、世界一の技術・事業・組織をつくる。それが、私が燈で成し遂げたいことです。

この道のりに、正解の決まったレールはありません。日本のものづくりを、AI・ロボット・DXの力で次の世代につなぐ。この想いに共感してくださる方と、ぜひ一緒に働きたいと思っています。

志を高く掲げ、胸が熱くなるような情熱を表に出せる環境がここにあります。使命「日本を照らす燈となる」を社員一同本気で目指しています。そして、この使命を実現するためには更に多くの仲間が必要です。志と情熱を抱くあなたと、この道を共に歩める日を心待ちにしております。